オチはやっぱり無い
独り言皆が引き上げた後、私はまだそれの前にぼんやりと立っていた。
それは97にとどまったまま動いていないが、内部機構である歯車は
忙しく回っていた。おそらく何かをカウントしているのではないだろうか。
歯車の繋がりから、それの動きを読み取ろうと試みたことがあるが
煩雑な構造に嫌気が差し諦めていた。
もういちど順を追って読み取ってみたが、やはりある程度までいくと
入り組んだ構造と、向こう側が見えない大きな歯車のせいで読み途切れてしまう。
諦めて、それの前にあるお気に入りのソファーに身を埋めていると
またイギリス人がやってきた。「先ほどはすまなかった」と詫びる彼に
気にしていないと答え、しばし雑談にふけっていた。
ライオンを捕らえるのにマクガフィンは最適かどうかで、話をしているときに
ウラジオストックから来た男と、ミネソタ州の農夫が降りてきて、
先ほどのバスク人の質問をどう思うと私たちに尋ねてきた。
その質問の意味は何かと尋ね返すと、農夫は男が言う事にはバスク人は
それについて我々以上の何かを知っているのではないかと疑っているそうである。
男に聞いてみると、85に止まっていない事実にいち早く気が付き、
それを質問してきたのは、バスク人が85の意味を知った上で、我々に確認を
求めた質問ではないだろうかと言うのだ。
つまりバスク人は、今現在の97と止まらなかった85の
関連性を知っているかもしれないと言う事らしい。
法則にそった動きなのか、あるいは人為的な操作なのかを確かめたかった確認の
質問だったのだろうと。
「それを動かした犯人がいるとすれば、バスク人は外れるな。」
私がそう言うとイギリス人がまた興奮した口調で喋りだした。
「だとすれば、それに関して無口な人間がもう一人いることになる!」
オチるのか、この話?
続きはOVAで。(おぃ
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